年齢を重ねると、どうしても体の動かし方や健康の状態が若いころとは違ってきますよね。私の友人も最近、ほんの少しの段差でつまずいてしまい、「前はこんなところで転びそうにならなかったのに…」と苦笑いしていました。こうした体の変化があるからこそ、住まいの環境が自分に合わないと、ちょっとした段差でケガをしたり、必要なサービスに手が届きにくくなったりするんですよね。
そこで、老後にぴったりの住まいを確保しておくと、暮らしの安心感や快適さがグッと変わってくるのではないでしょうか。たとえば、車いすや歩行器を使う可能性を想定してバリアフリーにしておけば、「あれ?こんなに足腰が弱ってきたかな?」と思った時期でも、気軽に移動がしやすくなるように思います。さらに、近くに病院があるといざというときに受診がしやすいので、万が一のときも慌てずに済むかもしれません。
また、近所にサークル活動が盛んなコミュニティセンターがあると、誰かと一緒に手芸や囲碁を楽しんだり、おしゃべりをして笑い合ったりして、“まだまだ元気でいられるんだ”と感じる機会が増えるはずです。こうした住まい選びは自分の未来への投資、いわば「将来への保険」だと考えてもいいのではないでしょうか。このあと、老後の住まいをきちんと整えることで得られるメリットをご説明しますね。
老後の住まい選びがもたらすメリット
理想的な住まいを見つけると、日々の暮らしがとても楽になると思うんです。たとえば、バリアフリーで段差が少ないと、足腰が心配でも動きやすくなるし、転倒リスクもかなり抑えられますよね。私の知り合いは、室内に緊急通報ボタンが付いた住宅へ引っ越したんですけれど、「体調が悪いときに押すだけでスタッフが助けてくれるから、精神的にも安心して暮らせるようになったよ」と話していました。夜中に胸の痛みがあったときも、すぐ対応してもらえたそうで、早期の受診につながったのだとか。
そして、サービスが充実している高齢者向けマンションのようなところでは、各種イベントが開かれることも多いですよね。友人に聞いたところ、週に一度のカラオケ大会や、月に数回の趣味講座など、入居者同士が交流できる機会があちこちで設けられているのだとか。それによって、家に閉じこもる時間が減り、生活が張り合いのあるものになりやすいそうなんです。やはり、同じ世代の仲間と会える環境があると、孤立感が薄れて元気が出てくるのではないでしょうか。
さらに、持ち家や賃貸のどちらにしても、一度「自分に合った形」で住まいを選べば、健康を保つ工夫や心のゆとりを生み出しやすくなると思います。リフォームにかかる費用や賃貸における家賃の支払いなど、金銭的な面はそれぞれですが、事前にしっかり計画しておけば、老後の暮らしをもっと充実させる大きな要素になるのではないでしょうか。設備が整っているだけではなく、その住まいが持ついろいろなサービスやコミュニティ機能を上手に活用することが、メリットを最大限に引き出すコツなのかもしれません。
そうはいっても、何でもかんでも理想通りになるわけではありません。次の章では、住まい選びを失敗したり軽視したりすると出てくるリスクやデメリットについて、もう少し深く考えてみたいと思います。
住まい選びにおけるリスクとデメリット
どんなに最新の設備を整えた住まいでも、まったく不安がなくなるわけではありませんよね。持ち家を選んで暮らす場合、固定資産税や屋根・外壁の修理費など、年数がたつほど「こんなところにもお金がかかるのか」と驚く支出が出てくることがあります。実際、私の近所の方は、築数十年の家を補修するためにまとまった資金が必要になり、すごく頭を悩ませていました。「高齢になってから想定外の出費は本当にしんどいものだねえ」と嘆いていたのを覚えています。
いっぽう、賃貸に住む選択肢なら修繕費は原則オーナー持ちなので安心ですが、高齢者を受け入れてくれる物件が少なかったり、契約更新時の審査が厳しくなったりする問題が起こるかもしれません。それに加えて、賃貸で長く暮らすとなると、家賃はずっと払い続けなければいけませんよね。また、災害リスクの高い地域に住んでいると、被害が発生したときに十分なサポートを受けられず、戸惑う可能性もあります。体が弱ってから引っ越そうとしても、そのときは体力的に対応が難しくなるかもしれません。
こうしたリスクやデメリットを少しでも減らすには、将来の健康状態や経済状態をある程度想定しながら、どういう住まいだと安心できるかをよく考えておくことが大切だと思います。「なんとなくいいかも」で決めてしまうと、後から「こんなはずじゃなかった…」という展開になりかねません。次の章では、そんな後悔を避けるために、自立した老後を叶えやすい住まいの選択肢をいくつか見ていきましょう。
自立した老後生活を実現するための選択肢
元気なうちから、自分がどのように生き生きと過ごしたいのかを考えておくと、老後の住まいも自然とイメージしやすくなるように思います。たとえば「サービス付き高齢者向け住宅」は、バリアフリーが基本で、必要に応じた介護サービスや緊急時の対応が整っているところが多いです。初期費用を賃貸ほどかけずに済むところもあるようで、体験入居を実施している施設もあると聞いたことがあります。そこで「ここなら安心して過ごせそうだ」と納得できれば、次のステップに進みやすいですよね。
いっぽう、「住み慣れた家を改装して、そのまま暮らしたい」という方も少なくないですよね。階段やトイレに手すりをつけてみたり、思い切って段差をなくしてみたりすれば、負担が減る場合があります。ただ、工事期間が長引いたり、予算がかさんだりするおそれもあるので、やるなら計画性が必要です。とはいえ、長年の愛着がある家に手を入れるのも魅力的ですし、心地よさと安心を両立できるなら検討する価値は大きいのではないでしょうか。
さらに、住まいだけでなく地域コミュニティとの関係を築くことも、老後をいきいき暮らすうえで重要ですよね。近所の集まりやサークル、あるいはボランティア活動などに顔を出しておけば、万が一のときに助け合える仲間ができたり、困りごとを相談しやすくなったりするかもしれません。大雨や台風のときも、普段から付き合いのある人が様子を見に来てくれたという話を耳にすると、「やっぱり地域のつながりは大事だな」と感じます。
たとえば下記のような表をもとに、それぞれのメリットとデメリットを確認してみると、自分に合う選択肢が見えやすくなるかもしれません。
| 住まいの種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 持ち家(バリアフリー改修) | 家賃不要になる可能性があり、資産として残りやすい | 固定資産税や修繕費など継続的費用がかかる。災害リスクの検討も必要 |
| 賃貸 | 引っ越しのハードルが低い。修繕費の負担が少ない | 家賃が発生し続ける。高齢者は審査が厳しくなることがある |
| 高齢者施設 | 介護や緊急時対応が整っており、行事やイベントも豊富 | 入居費や月々の費用が高額になりやすい場合がある |
このように、それぞれ特徴が異なるので、最終的には「自分の暮らし方に合わせてどこを優先するか」を決める必要があると思います。また、住居以外にも、軽い運動や地域の行事への参加、あるいは趣味や得意分野を活かして少し働いてみることなど、生活全体を盛り上げる工夫が大切ではないでしょうか。健康と仕事、人とのつながりがうまく回っていけば、気持ちも前向きになるように感じます。
つまるところ、老後の住まい選びは「どんなふうに暮らしていきたいのか」を早めに具体的に描くことが大切かもしれません。介護の可能性や費用面を考えつつ、周囲との関わりもどう築いていくかを合わせて検討すると、準備を進めやすいでしょう。無理をせずに複数の候補をくらべて、場合によっては専門家にも相談しながら、自分らしい道を少しずつ見つけていけるといいですね。
